彼の手がキライ



穴に埋めていた顔を上げた。


うつぶせの時は目を閉じていたから、顔を上げた時周りがすごく明るく感じる。


パッチリと開かないまぶたをこすっていると、緑色の枕のようなものはいつの間にかなくなっていた。


うつぶせにならなきゃ。


顔が天井を向くように、ゆっくり上半身を台の上に乗せる。


「そのままでお待ち下さいね」


わたしにそう言って笑いかけ、台ごとに区切れるようになってるカーテンを閉めた。


そのままでお待ち下さい、って……これから何があるの?