彼の手がキライ



首の後ろは、もう指が触れていないのに少し熱を持っている。


あ、ありえない!


普通、女の子の首の後ろなんて触らないでしょ!?


「変態……っ!」


あまり大きな声で言うと、ここで働いている人やお客さんがビックリしちゃうから小さな声で言った。


一瞬キョトンとしたかと思えば、ふっ、っとわたしをバカにするように笑い、自分の唇を指の腹で撫でた。


「矢沢ってさ……、あっ、お前のことだかんな。
彼氏とか、いたことねぇだろ」


カーッと顔が赤くなるのは自分でも分かった。