彼の手がキライ



だから、食事はここでしか食べられないと言った方が正しいかもしれない。


「今日の晩ご飯は何?」


優しい瞳にわたしを映して、頭を拭いていたタオルを肩にのせるお母さん。


「オムレツだよ」


手に持っているコップ2つとペットボトルをテーブルに置き、オムレツがのった皿を台所に取りに行きながら、今日のメニューを言う。


お母さんは、ペットボトルに入っている麦茶をコップに入れてくれた。



「いただきます」