彼の手がキライ



その内の1人が大きな一重の目を見開いた。


もちろん、新井達也。


「おまっ……!さっきの疲れた顔していたやつ!」


指を指してきて、口を半開きにしている。


「な!“疲れたやつ”とは失礼ね!」


なんで新井達也がここにいるわけ?


しかも、莱ちゃんの彼氏と友達?



ふにゃふにゃと笑っている和之くんが新井達也の肩に腕を回す。


茶色くてピンピンとはねている髪が新井達也の目元に当たってる。


「新井~。知り合い?」


新井達也は、じゃまなものをどかすように肩に回された和之くんの腕を肩から離す。