「新井……たつ……や?」 「おっ、せいかーい」 わたしに声をかけてきたのは、同じクラスの新井達也だった。 ほとんど話したことがないけど、大きめの一重の目に、鼻筋が通っているキレイな顔立ちだから、クラスの中でもすごく存在感がある。 よく笑うし、友達も多い。 もちろん、キレイな顔立ちだからモテちゃうわけで。 そんな人に話しかけられるなんて、なんか変な感じ。 ドキドキはしないけど。 「“疲れた顔”って、わたしの顔そんなにひどい?」 とりあえず、新井達也のセリフが気になったから訊いてみる。