彼の手がキライ



「あ。お腹すいたでしょ?昼食にする?」


もう昼なのね。


って、いつもここに来るのは昼だから当たり前といえば当たり前。


さっきまで気にならなかったのに、訊かれて急にお腹が減ってきた。


腹が鳴りそうになって、慌てて両手でおへそのあたりを押さえる。


……押さえたからと言って鳴らないわけもなく。


ぐぅ~っという音が和室に響く。


ゆ、優羽くんと優羽くんのお母さんに聴かれちゃった!


恥ずかしすぎて顔が熱くなる。


今真っ赤なんだと思う。