タツは莱ちゃんに近づいて、膝を落として向かい合うようにして座った。


手のひらを彼女の頭の上に乗せてポンポンした。


タツの温かい手が莱ちゃんに触れてる。


ちょっぴり複雑な気持ちになる。


「莱はさ、優羽のこと思い出して辛くない?大丈夫か?」



優しくて、ちょっと不安そうなタツの声。


「辛くないよ、希莉がずっといてくれたから。それに…」


胸に右手を当てる莱ちゃん。


「優羽はわたしのここで生き続けている。だから、寂しくない。わたしが悲しんでたら優羽が天国で泣いちゃうよ。もう受け入れないとね」