彼の手がキライ



「はい!?」


「だから俺に好きって言えばいいんだって。告白される側の演技の練習!」


わたしが“好き”って言うの?


タツに!?


それは予想外すぎるよ~!


「早く言わないと遅刻するんじゃない?俺言ってくれるまで帰らないからな」


いやいや、おかしいよね、今の状況。


なんで新井達也…じゃないタツ中心なのよ。


いけない、なんか疑問を抱いた時にタツが新井達也になる。


「分かった!分かった!遅刻するの嫌だもん!言うよ」


深呼吸をして目を閉じた。