「うん…よくわかったね」

修介が苦笑いして、立ち上がった。

「…僕ね、怖いんだよ」

ぽつりぽつり、と彼が話し出す。

「奈緒が好きだった。奈緒が死んですごく悲しかったし、もう誰も好きにならないかもと思った」

「…うん」

「でも、違うんだ」