「みんなって言ったらみんなだよ!」


あたしはそう言い放って、鞄を掴んだ。

朝っぱらから親と話すとむしゃくしゃする。

あたしはスカートの裾をひるがえしてリビングを出ようとした。

するとまた父の声が追ってくる。


「そのスカート、短いんじゃないのか」


あぁ、うるさい。

あたしはそれを無視して家を出た。

父はきっとあたしのすること全部が気に入らないんだ。

何でも良いから文句を言いたいだけなんだ。

爽やかに晴れる空の下で、あたしはムカムカしていた。