その音はただ着いて来るばかりではなかった。
しだいに大きく、早くなる。
いよいよ恐ろしくなったあたしは早足になり、ケータイを探す。
誰か。
連絡しなくちゃ。
でも、誰に?
祐司の顔が浮かんだけれど、真っすぐ帰れという言い付けを破ったのはあたし。
だめだ。
祐司には言えない。
怒られることが嫌なんじゃなくて。
呆れられることが怖かった。
だけど、そしたら誰に助けを求めれば良いんだろう。
アヤ、マキは彼氏と居るかも知れないし。
他校の友達なんか頼れない。
ましてや愛美も加奈子も、頼れるわけない。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…