「奈緒のお父さんって、いいよねぇ~」
亜里沙はいつも、あたしのお父さんのことを話すとき、とてもうっとりとした表情を浮かべる。
「は? どこがっ!?」
そうでしょそうでしょ? って、本当は思っているくせに。
あたしはつい強がって、無理に嫌悪感を露にしてみせる。
「カッコいいしー、若いしー。それにファミレスの料理長でしょっ!? あたしもあんなお父さんほしーい」
「……あげるよ」
「えっ、マジで?」
……嘘だよ。
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