†Orion†〜Nao's Story〜



“うちの彼氏がちょっかい出してごめんね”



たったそれだけを言うために、わざわざうちに学校に来たってわけ?


て言うか先輩……

彼女に、あたしの名前を教えたってことだよね?

いや、無理やり言わされた?



なんだかしこりが残る……。



「大丈夫だった!?」



教室に戻ると、亜里沙が飛びつくようにしてやってくる。



「うん……」



何ともいえない終わり方に、あたしは口をへの字にしながら頷いた。