首をかしげながら目を凝らして見ると、うちの学校とは違う制服を着た女の子が数人見えた。
彼女たちは誰かを捜しているようで、どこか落ち着かない様子だ。
……それにしても。
あたしとは遥かに違う人種だな、あの子たち。
髪の毛なんか、“何人ですか?”って思わず訊いてしまいそうになるくらいの金髪だし。
着崩した制服も、かっこいいを通り越して、だらしなく見えるし。
確かあの制服、T女子高じゃなかったっけ?
そう思った瞬間、同じクラスの子があたしを呼んだ。
「奈緒ー、T女子の子が会いに来てるってー!」
「え……っっ」
咄嗟に、窓の外をもう一度見る。


