――複雑ながらも、先輩とのことが解決したあとに思うことはただひとつ。 お父さんに謝らなきゃ。 “本当の父親でもないくせに” “赤の他人のくせに” 絶対に、言ってはいけないこと。 お父さんがいちばん言われたくなかったことを、このあたしが言ってしまうなんて。 “娘だと思っているから” 悲しげな目であたしを見るお父さんの顔が、頭から離れなかった。 きっと、あたしが「ごめんなさい」と頭を下げれば、お父さんは笑って許すに違いない。 けれど、一度心についた傷はずっと残るだろう。