「俺にとっての騒音って、おまえが話す内容に問題があるんだよ」 「……内容?」 あたしが話す内容って……。 昨日見たドラマのこととか。 亜里沙とは、雑誌を見ながら感想を言い合ったりとか。 ほんとうに他愛もないものばかりだけど……。 「……ごめん、全然分かんないんだけど。何なの?」 「言ったら、おまえ絶対泣くから、自分で考えろ」 「はああ!? ますます分かんない」 「…………」 何度も首を傾げるけれど、森谷は答えを言おうとしない。 「ねぇ、ほんっとうに分かんないんだけど!」