「あら~丁度いいじゃないの」 お母さんはおばあちゃんが作ってくれたというの着物を私に着せていった。 「おばあちゃん、縫いもの上手だわ。 今度お母さんも縫ってもらおうかしら」 「母さん着る機会なんてあるの?」 私は呆れていった。 「似合ってるよ、娘よ」 父が入ってきて言った。 「年々とかーさんに似てきたなァ」 「そーかな」 母さんは美人だ。 その母さんに似ているといわれて嬉しくないはずがない。 私は照れて頭をかいた。