「貴樹、お前さっきから 百面相してっけど、大丈夫か?」 彼方が怪訝そうにきいてきた。 俺は仮面を被ってナイことに気がついた。 美月に会ってから、ペース乱されっぱなしな俺。 嬉しくもあり、 仮面をはがされて、 変わることが怖くもある。 「なんでもねェ それより、この後カラオケいくんだろ」 だから、 俺は君が 仮面をはがす日を待ち続けながら 今日も偽りの世界を生きよう。