「おじゃましまーす。」 あたしが玄関で言うとさやかのお母さんが出てきた。 「おかえり。あさみちゃんもいらっしゃい。二人とも卒業おめでとう。」 「ありがとうございます。」 「今日はゆっくり泊まっていってね。」 さやかのお母さんが言う。 あたしの泣きはらした目を見て何か気づいたかもしれないけど、さやかのお母さんは何も聞いてこなかった。