「ハゲ豚……いい表現だわ。あの人はね、さっき、私が乗っていた鉄人機の生産を一手に担っていた、アルタス財閥の会長様よ。」
「アレが。」
イメージが崩れ去るのもいいところだ。
あんなハゲ親父が、私の夢であるガルダストを作っていたなんて。
「美里、さっき私に聞いたわよね?鉄人機で、戦争はしないのか?凶悪犯罪は起こらないのか?……って。」
「え、うん。」
突然、ずれた話になって、私は一瞬戸惑った声を出す。
そういえば、まだガルダストが、セレブの遊具だと知る前に、そんなコトを口走った記憶がある。
でも、それがいったい何の関係があるのだろうか?


