蝶々結び

もうイイ……


つまらない事ばかり考えてウジウジ悩むより、成り行きに任せる……


どうせあたしの恋愛偏差値だと、いつまでもこのままに決まっているんだから…。


今はもう、何よりも外に出たかった。


「あたし、出掛けて来る!」


「どこ行くの?」


「散歩、かな?」


「山の方には行っちゃダメよ!気を付けてね!」


「はーい!」


居間で寛いでいた母に言って、祖父母の家を出た。


久しぶりの外。


ジリジリと照り付ける太陽。


だけど、今日は嫌じゃない。


あたしは、太陽の下をゆっくりと歩き出した。


散歩って言っても、本当に何も無い場所だから行く所なんて無い。


それでも、久しぶりに外の空気を吸って気分が晴れた。


そのまま宛も無く、ただひたすら歩き続けた。