「いっ」 反射的に痛む左耳に触れた。 「なにして……」 声を荒げそうになって、ぎょっとした。 「待ってるからね」 そう言って笑う会長の手には、黒い小さなひし形のピアス。 俺が左耳につけていたものだ。 無理やり外されたらしい。 「じゃああとで」 俺がピアスを見とがめたことを確認すると、会長はそのまま走って行ってしまった。