彼女は大きなお団子を手で整えながら振り返った。 顔にまとわりついていたぼさぼさの髪はすっきりとまとめられ、表情もよくわかる。 切れ長の大きな目を細めて、こちらを見た。 「裏庭、一人じゃ片付く前に枯れちゃうよ」 言い終えた口元は微かに笑っている。 そのまま向き直ると、ドアを開けて出て行った。