「やーっぱ!かわいいー」 独り言にしては大きな声。 幼稚園からの友人、成瀬だ。 会長が通り過ぎ、見えなくなったのだろう。 徐々に散らばって行くクラスメイト達の中から姿を現した。 そして恍惚として溜息をつきながら、俺の前の席にどかっと座った。 「そりゃよかったね」 チャラチャラした外見に、チャラチャラしたハートを備えた、完璧なチャラ男だ。 確かに校則はゆるい。 でも、男子の茶髪とパーマもOKだったっけ? ま、どうでもいいけど。