「はぁー!」
会長は、驚いてびくっとしてしまうくらい大きな溜息をついた。
「行くわ」
すくっと立ち上がり、もう一度、今度は小さく溜息をつく。
「茶ーやる」
だるそうに、持っていた緑茶を俺に差し出した。
「今飲んだんでいいです」
俺は潰れた紙パックを会長に見せる。
しかし、会長はいらっとしたように眉間を狭め左目を細めた。
「やるって言ってんだから受け取れよ」
「は、はい」
ああこわい……
整った顔で怒られると、何故だかとても怖い。
会長と関わるようになって知ったことだ。
……会長限定かもしれないけど。
空いている方の手を、差し出された緑茶におずおずと伸ばす。
それを手にした次の瞬間、空の紙パックを乱暴に奪われた。
「さっさとしろよな」
わー、超、超不機嫌だ。
会長は、そのまま校舎の入り口へと歩いて行く。
「ありがとうございますっ」
その背に向かってお礼を言った。



