微笑む私に、叔母さんは泣きながら、

「許してくれるの!?」

と、驚いた口調で問いかける。

私はその問いに、首を横に振りながら答えた。

「許すとか、許さないとか、そういうことではないんです。

長年の誤解が解けた。それだけです」

そう、私の暗い人生もまた、叔母さんのせいにしてはいけない。

お父さんのせいでも、お兄ちゃんのせいでも、ましてや悠里さんのせいでもない。

誰かを恨んで生きてきたから、私は笑い方を忘れてしまっただけなんだ。

そのことを教えてくれた叔母さんに、私は声をかける。