「いいの。高校には行かないから」

ちょっとムキになって、ぶっきらぼうに答えた。

モモちゃんはその答えに眉をしかめて、

「それで調査票出してないのか?」

と聞いてくる。

学校に行かないと、自分が受験生だってことからも、現実逃避できたのに。

イヤなことを思い出させてくれるよ…。

「家には、高校に通う学費を出す余裕がないからね」

多少のイヤミを込めて、つぶやいた。

お兄ちゃんは、悠里さんと結婚するのも私の為と言う。

でも、もし赤ちゃんができたら?

私のために、お金が出せるくら、生活に余裕があるの!?