「フランス語は卑怯だよ~。意味わかんないし」 紗江子が文句を言う。 もちろん、私もわからなかった。 ガミくんに至っては、まるで興味がないようだった。 「もう一回言って」 とせがむ紗江子に、ウジェーヌはいたずらっ子の顔をして、 「もう言わないよ」 と言って笑った。 結局それから何回聞いても、ウジェーヌは教えてくれなかった。