教室に行くと、すでに黒板に座席表が書かれていた。 私はうれしいことに、窓際の席。 机にカバンを置いて、春の陽が降り注ぐ校庭を見た。 学校自慢の桜はもうほとんど散っていて、係のおじさんが舞い散った花びらを箒で掃いているのが見えた。 「怜奈!早く行こー」 紗江子に呼ばれて黒板の上の時計を見ると、もうすぐチャイムが鳴る時間だった。 「はぁい!」 今から体育館で始業式が始まる。 やばいやばい。 急がないと!