午後。 明らかにいつもとは空気が違う、午後。 チャイムが鳴ると、みんな珍しく席についた。 いつもはチャイムが鳴ってからすぐに来る先生なんてうざいだけだけど、今日だけは、待ち遠しい。 …! 廊下の窓に人影発見! しかもふたつ! 「来た~」 後ろで紗江子が小さく言った。 期待通り、ガラガラとドアを開け、先生と留学生が入ってきた。 転校生とはちょっと違う。 クラス中の好奇の眼差しが、教壇にそそがれた。