『契約』恋愛


「おー、青木じゃん。ちょっとちょっと。」

「え?」


青木雪乃はクラスメート。
何故か単身手ぶらで屋上に来た青木は、手招きしている俺に訝しげに近づいてくる。
青木が俺の横に来たと同時に、俺は玲奈に向けて口を開いた。


「…玲奈、わり。今俺、青木とつき合ってっから。」

「はぁっ!?」
「え…」


俺の言葉に青木が驚くのと、玲奈が絶句するのがほぼ同時で。
隣りで口をパクパクやってる青木と、うつむいてしまった玲奈の対照的な様子がなかなか面白い。
ま、今のこの状況じゃ、面白がってる場合じゃねぇけど。