青からしだいにオレンジ色に染まっていく空の下、ゆっくりと歩を進める。周りには俺たちと同じように下校する生徒が、まだらに存在していた。

お互い口を開かない中、風の音がやたらと大きく聞こえる。ちらちらと隣の雪乃に視線を向ければ、彼女は前だけを見据え、ひたすら歩を進めるだけ。

つながれた手のぬくもりだけが、俺たちが今一緒にいることを感じさせた。

そして、ふと頭をよぎった大志の言葉。
もう一度雪乃を見れば、やっぱり真偽が気になってきて…。

ゴクリと唾を飲み込み、俺は静寂を破るが如く口を開いた。
すべては、真実を知るために。