凛の心配してくれる気持ちは、よく伝わってくるよ。
学校という限られた空間の中、私の秘密を知っているのはたった一人。それはすなわち、私が実際に頼れるのもたった一人というわけだから…。
でもそれが、特別扱いみたいで何かヤダと思うときがあるのもまた事実。
「全然大丈夫。むしろ、超快適。」
「ならいいんだ。…無理、しないでよ。」
「わかってる。」
私の言葉に安心し、ほっとした微笑みを見せてくれた親友の横で、私はまた視線を空に向けた。
そして思い出すのは。
消毒液の臭いがする、無機質な白さが際だったあの部屋で、交わされていた哀しい会話のこと。

