スゥーっと通り抜けた冷たい風。
色づいた葉が、円を描いて舞い落ちる。
「…大丈夫か?寒くない?」
「ん。大丈夫だよ。」
俺を見上げて笑顔でそう返してくるものの、その手が微かにふるえていることに気がついた。
やっぱり、無理してるんだ。
何ともないように振る舞って、俺に心配かけないようにして、不調を悟られまいとして…
俺は着ていたジャケットを脱ぐと、パフっと雪乃の背中に被せた。
「コレ羽織ってちょっと待ってて。」
「え? あぁ、うん。」
立ち上がり、不思議そうな雪乃に背を向けて、向かったのは公園の出口。別に公園から出る訳じゃなくて、用があるのは自販機だけど。

