「あっまいなー。ちょっと中に入ってみればわかるよ。」
いたずらに笑い、俺の手を引いて公園へと足を踏み入れる。
地面に積もった落ち葉が、ジャリっと乾いた音を立てて。
「ほら、風春見て。」
「お、すっげー…。」
雪乃に促されるまま見上げた前方の風景。予想以上の光景に、思わず言葉を飲み込んだ。
やはり朝の早めの時間、誰もいない閑散としたこの公園。空いているベンチに二人並んで腰掛けると、また静かに風景を眺める。
赤、紅、橙、黄…
鮮やかな色が世界を染める。
透き通るような青空が、余計に葉の色を映えらせていた。
「……来て、よかった…」
ぽつんと漏らされた言葉に、ふと隣の雪乃に視線を移す。
「風春、ありがとう。」
煌めく涙と雪乃の笑顔が、風景とともに脳裏に焼き付いた。

