『契約』恋愛


ずっと、このまま…

当たり前のようで、有り得そうで、
でも約束されてなくて。

今雪乃が生きているのは、いつ裏切られるかわからない儚い世界。

押しつぶされそうな不安の闇から、抜け出すことも、抜け出させてあげることも、俺にはできやしない。

それでも今だけは、果てしなく続く今を信じていたい。

つながれている手から伝わる温もりを、ずっと感じていたい。

せめて雪乃の口からは、未来が見えないなんて言葉、聞きたくないから。


「今日も空は青いっ!病室の天井とは雲泥の差だよー。」


ね?と尋ねられ、張り巡らせていた思考からふっと我に返った。


「当たり前だろ。」

「ふふっ。そうだね。」


そう言って笑う雪乃が隣にいる。
それこそが今のすべてで、果てしない永遠の一瞬なんだ。