「…自分の体のことは、自分が一番わかるから。第一、私に外出許可なんて下りるわけないでしょ。」
外出許可…
確かに、難しいかもしれないけど。
「たった一日…、一日だけなら、何とかなるかもしれねーだろ。」
そう呟いた俺に、雪乃は小さく首を横に振った。
「風春、その気持ちだけで十分。そりゃあ、風春と一緒に見に行けるに越したことはないけど、仕方ないよ。」
そう言い、またゆっくりと俺の方を見る。
ってか、やっぱり行きたいんじゃねーかよ…
「もし…」
「ん?」
「もし外出許可が下りたら、雪乃は見に行きたいんだろ?」
真剣にそう尋ねれば、さも当たり前だというように、返ってきたのは雪乃の満面の笑みだった。

