『契約』恋愛


もうこれ以上、自ら風春を傷つけたくなんかないのに。混乱して暴走する自分を止める術なんて持ち合わせてなくて。


「誰ももう、信じないって決めた。
深く関わることをやめようって思った。
傷つくことから逃げた卑怯者だって笑ってもいいよ?それでも私は最期まで、自分の決めたように生きるから。」


風春の想いを裏切るような、残酷な言葉を吐く。眉をハの字に下げる風春の表情が、私を酷く苦しくさせた。

しだいに、風春と顔を合わせていることがツラくなり、視線を窓の外に投げる。青く広がる空がやけに開放的に思えて、自分がいるこの部屋が妙に閉鎖的に感じた。

そして、なおも続く沈黙。
これほど沈黙が重いなんて思ったことはない。でも、そんな微妙な雰囲気の中、その沈黙を破るように口を開いたのは、意外にも風春だった。