そしてついに、俺の中で何かが弾けた。
「中沢に何がわかんだよ!
俺たちの問題に口出すな。遊びだろうが何だろうが、お前には関係ねぇだろうが!」
中沢には、関係ない。
それに、俺はもう……
「雪乃が何考えてるかなんて、俺には全然わかんなくなっちまったんだよ!」
中沢に怒鳴るなんて、筋違いだってことはわかってる。
煮え切らない自分自身に苛立って、ただ中沢に八つ当たりしてるだけだってことくらいわかってるんだ。
でも、どうしても止められなくて…。
勢い良く立ち上がった反動で、ガタンと後ろにイスが倒れた。1人苛立つ俺を、中沢の憐れんだような冷たい瞳が捉える。
そして、紡がれたのは。
「…関係、あるよ。
雪乃を傷つけるなんて、許せない。」
冷静に、鋭く言い放たれた言葉。

