「そ、だね……」
凛の言葉に悪気がないのはわかってる。
それに風春は、確かに私の話ぐらい聞いてくれるだろう。
けど。
悩みの種は風春だ、なんて
私には明日があるかわからない、なんて
それでも『契約』やめたくない、なんて
そんなの本人に言えるはずもないし、それ以前に風春に話す意味もない。
風春は何も知らないまま、
私との『契約』に未練を、
心の中に私を、残さないように
このまま終わらせればいい。
否、終わらせなければいけない。
それが最後に私ができることであり、きっと最善策なのだ。
皆の前から永久に姿を消す前に、できるだけ皆の中の私を消して。私が消えても皆には、最小限の悲しみやツラさしか残らないように――…。

