「…そっか。それならいいんだ。
でも、何かあったらすぐに…」
「すぐに、凛に言うよ。
だから凛、俯いてないで顔上げて。」
私がそう言えば、ゆっくりと上げられた凛の顔。その瞳はやっぱり少し潤んでいて。
私は私のせいで、
誰も傷つけたくなんてないのに…。
「あはは。あたしが雪乃を元気づけようとして呼び出したくせに、逆に雪乃に宥められてるなんて全然意味なーい。」
私の気持ちの葛藤を知ってか知らずか、凛は右手で目をこすりながらそう言って笑う。
苦笑混じりのその笑顔に、何だか私もつられて笑みがこぼれた。
でも。そんなひとときの和を壊したのは、
「だけど雪乃の話くらい、佐山君だって聞いてくれるよね。」
他でもない、凛の一言。

