『契約』恋愛


うーんと青木がうなりながら何かを考えている。給水タンクの横にあるスピーカーからは、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴り響いた。


「…てか、何で私が佐山君とつき合わないといけないのよ?丁寧にお断りさせていただきます。」

「は?何でだよ?」


一瞬耳を疑った。
……つーかフられた?俺が?
どんなカタチにしろ、フられるなんて俺のプライドが許さねー。


「お前、恋したいんだろ?」

「まー、したいにはしたいんだけど…」


どうにも煮えきらねぇ答えに、イライラが募る。
だって、したいにはしたいって意味わかんねぇじゃん。したいならしたいで、素直にすればいいだけだろ。