案の定、風春の顔は悲しそうに歪む。それを見て、少し胸が痛んだのも事実。

本当は四日ぶりに話しかけてくれて、嬉しかったよ。
自分の気持ちに気づいてから四日、私自身が風春を避けていた。
話すのが、向き合うのが、恐かったから。

私は人を好きになってはイケナイ。
それを望んでもイケナイ。
いつも自分に、そう言い聞かせてきたのだから…。


「…雪乃、少しだけ話聞い…」

「もう、いいよ風春。もう、私につきあわなくていい。こんなのどうせ、風春にとっては遊びにすぎなかったんでしょ。」


風春の言葉を遮り、私はそう言い放った。本当はそんなこと、言う気なんてなかったのに。言葉が、気持ちとともにあふれ出す。