「…シケたツラなんてしてねぇよ。 てかお前、誰よりも先に帰らなかったっけ?」
「いや、それがさ〜。大切な携帯を机ん中に忘れちゃって。」
ブスッとして問いかけ返した俺に、大志は苦笑いを浮かべながら自分の机の中を覗く。
おそらく、明日も使う教科書が詰められているのであろうヤツの机の中。
そこをまさぐり、ようやく目的のものを取り出すと、「ほら。」とか言いながら俺にメタリックブルーの携帯を掲げて見せてくる。
「へいへい。 じゃあついでに教科書も持ってさっさと帰れよ。」
でも実際、大志の携帯なんてどうでもいい。だから適当に言葉を返し、頬杖をついて窓の向こうに視線を投げた。

