『契約』恋愛


「……青木さん、今、風春とつき合ってるってホントなの?」


クドい…。

ってか、青木にんなこと聞くな。
行き当たりばったりのウソなんだから、すぐにバレちまう…。

くそ…っ。


「んなわけ…んっ!」


案の定、玲奈の質問に答えかけた青木。
そんな彼女の唇に、何ともなしに俺のを重ねる。もちろん、青木から嘘がバレるのを防ぐためであり、それ以外の理由はない。

キスすることでしかとめられないのは我ながらどうかと思うけど、今のは仕方ねぇ。

ゆっくりと唇を離すと、呆然としてしまった青木の代わりに、俺が玲奈に答えた。


「こういうことだから。もう、俺と玲奈は終わり。」


目の前でキス見せつけたんだ。
これで玲奈も諦めてくれるだろう。