「…オレ、職員室行って掃除機借りてくるな。」 北条先生は掃除機を取りに行ってくれた。 その間、あたしひ呆然と灰色な部屋とにらめっこだ。 「滝沢さん、大丈夫?」 急に話しかけられ、あたしは刹那驚いた。 勿論。話しかけたのは常田君である。 「大丈夫って?」 「埃のせいかなんか知らないけど、なんか苦しそうな顔してるから。」 確かに、この部屋にいると息苦しかった。 「ありがとう。 あたしは大丈夫だけど、常田君もかなり息苦しそうだよ?」 つまり、お互い様って事になるわけだ。