それから一体どれ程の時間がたったのか。
気付けば夏なのに太陽が半分しか見えなくなっている。
だが…
プリントの整理はまだ残っている。
はぁ…
あたしは溜め息を付いた。
「滝沢、」
急に名前を呼ばれ、あたしは思わずピクッ反応してしまう。
「もう帰っていいぞ。」
「へ?」
あたしは変な声を出してしまった事を悔しく思いながった。
「へ?じゃなくって、もう遅いし、家の人心配するだろ?」
確かに、幾ら学校の用事だからといっても今日は流石に遅すぎる。
お父さんとお母さんは全くといって良いほど問題ない。
2人の教育方針は
『自分で物事を判断し、責任をとる』
だからだ。
だがそうでない人もいる。
お姉ちゃんだ。



