そんなドキドキを感じながらあたしは思う。
あたしやっぱりまだ…
そこであたしは考えをストップさせる。
この前の校外学習の時、あたしはまだ彼が好きだと認識した。
だが、きっと違う。
あたしが好きなのは『昴』であって、『北条先生』ではないからだ。
今あたしの横にいるのは元カレの昴じゃない。
北条先生言ってたじゃん、
「オレはこの学校の教師で滝沢の先生だ。」
って。
そう、彼はあたしの先生。
それに、同時にあたしの友達の好きな人でもある。
みやびちゃんと約束したもんね。
みやびちゃんのこと応援するって。
だから、あたしが北条先生を好きになるなんてあり得ない事。
ね?妃奈?
あたしはそう思ってプリントの整理に集中した。



