体育館は何かが生まれてくるのではないかと思う程の盛大な拍手に包まれた。
木下先生とは違う大きさがあった。
その大きさは言葉では説明出来ない。
とにかく一人一人の拍手が、輪をなしていた。
北条先生は台の上にマイクを置いた。
あたしは、北条先生の言葉を頭の中で繰り返した。
決して過去や社会の風潮にばかり捕らわれず、輝きながら自分の道を進んで下さい。
か…
北条先生、それは…
もしかしてあたしに言ってる?
そんなあり得ない空想をした。
あり得ない。
彼にとってあたしはもう
ただの生徒
でしかないんだから。
そうでしょ?
あたしは心でそんな問いかけをした。
聞こえるはずはない。
こんなにも、遠くにいるのに。



