僕は主に2年生の授業を持っていたのですが、1年の時には然程勉強していなかったと言っていた子が、2年になって頑張りだして、本人も驚く程の成長があった、という事もありました。
嬉しい事に、その子は僕の授業のおかげだと言ってくれました。
これはほんの一例で、時間に限りがあるので他の例をあげてる時間がありませんが、部活や勉強で努力を重ねて自分なりの功績を残せた子を沢山知りました。
僕は、そんな皆を尊敬しています。
恥ずかしながら、僕は高校生の頃、何かにそれ程努力したりはしてきませんでした。
それどころか、その大切な事を知ったのは、成人して3年も経った今です。
それも、皆の健気な姿勢から学んだのです。
だから僕は、皆さんにこれから先の人生を、有意義なものにしてほしいです。
別に、苦労ばかりしろと言っているわけではないです。
一度しかない青春時代が苦労のみというのも、後々振り返った時に虚しくなると思います。
でも、結果を残す為ではなく、そうやって後で振り返った時に、あの時頑張ってよかった、そう思えるようになってほしいです。
決して過去や社会の風潮にばかり捕われず、輝きながら自分の道を進んで下さい。
最後になりましたが、1年間、ありがとうございました。」
北条先生は体育館の隅々まで見渡した。
最後に一人一人の表情を見ているようだった。
それから北条先生は、最後の礼をした。



